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「奈良のシカ」の生態
「奈良のシカ」の頭数
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毎年行なっている頭数調査で奈良公園の鹿の頭数を調べております。
「奈良のシカ」頭数調査範囲
「奈良のシカ」の生態
<1−1:分類>
・偶蹄目シカ科シカ属ニホンジカ亜種(和名 ニホンジカ/学名 Cervus nippon)
※日本には、ニホンジカの亜種としてエゾシカ、ホンシュウジカ、キュウシュウジカ、 マゲシカ、ヤクシカ、ケラマシカ、ツシマジカが生息している。奈良のシカは、ホンシュウジカに属する。
<1−2:形態>
オス、メスともに3000g前後で産まれ、成獣になるとオスは60~100kg、雌鹿は40~60kgに成長する。オスだけに角があり、生後1年で1本角を1対、成獣になると3つに枝分かれした立派な角を1対もつ。ニホンジカは一年を通じて二回換毛する。春頃に換毛する夏毛は茶褐色に白い斑点(鹿の子模様)、秋頃に換毛する冬毛はメスは灰褐色でオスは濃い茶色になる。斑点は雌雄とも消える。発情期のオスのみ首の周りにたてがみが生える。
平均寿命:オス 約15才、メス 約20才
<1−3:角>
<1−4:歯>
上あごには切歯がなく歯板(歯茎が硬化したもの)が発達し、下あごは切歯と犬歯が同型となって、食物を噛み切るのに適している。臼歯は食物をすりつぶすのに適している。
<1−5:胃>
4室に分かれ、反芻して食物を消化する。
第一胃・・一番大きく、飲み込んだ植物をため込み、バクテリアなどの助けを借りて植物の繊維質を分解する。 第二胃・・反芻して液状になった植物を第三胃に送り、まだ大きな物は第一胃に送り返す。 第三胃・・水分と養分を吸収し、バクテリアなどをタンパク質にし、第四胃に送る。 第四胃・・人と同じ働きをする胃。胃液を分泌し、消化する。
<1−6:鏡毛>
危険を感じたときはこの鏡毛(尾毛)を逆立て大きく広げ仲間に知らせます。それはよく目立つので遠く離れた仲間達に知らせることができます。
「奈良のシカ」の行動
<2−1:行動>
奈良のシカは日の出とともに行動を開始し、採食場へ移動する。採食後は休息する場所(休み場)へと移動し、朝~夕方まで滞在する。そして夕方頃になると、採食しながら泊まり場へと移動する。日没後は泊まり場で採食したり、休息したりしながら朝まで過ごす。
<2−2:行動圏>
個体の行動圏は10~20haで特定の休み場・採食場・泊まり場を持ち、ほぼ決まったルートで移動する。両性の安定的な群れ形成はほとんど認められず、オス・メス別々の休み場・泊まり場に入ることが多く、雌雄それぞれの生活体系によってその社会を組織している。
<2−3:オスジカとメスジカ>
■オスジカ
1才までのオスはメスと共に活動し、2才を超えた若齢オスはメスから離れ、他のオスとグループで行動することが多い。非発情期の日周活動は、メスほどはっきりとした集団的リズムはなく、休息・採食の時間帯は個体ごとに異なる場合が多い。 しかし、単独生活をすることは少なく、移動の際には他のオスとグループを作ることが多い。これはオスグループと呼べるが、非発情期には半数以上のオスがこのグループの中にみられる。メスグループに比べるとかなり小さいサイズであること、統制の程度は極めて低く、個体管の関係はかなりルーズであるという特徴をもっている しかし、発情期への移行とともにグループは完全に消失し、代わってオスは単独個体になるかメスのグループの中にみられるようになる。
発情期には
泥浴び
(水たまり、小川などに座り泥を首などへこすりつける行動)や
フレーメン
(首を伸ばし角が背に触れる程のヘッドアップ姿勢で上唇部を引きつらせて歯を見せる行動)角の突き合いなど行動パターンも変わってくる。 メスジカに対しては囲い込み行動をし自分の縄張りから離れようとすると移動を妨げる。接近を許したメスジカの尻(外陰部)の匂いをかいだりなめたりしてマウントをとり交尾をする。
■メスジカ
母系社会のグループで生活をする、メスの子は生涯そこで暮らすことが多い、オスの子は2才越えたころに群れからはなれる。
メスジカの発情期はオスジカと違い多発情である。発情周期は18~22日で妊娠期間は210~230日間。
■出産期
5月中旬~6月中旬がピークで8月上旬までにほぼ終了する
分娩近くなると、右腹部が大きくなり、胎動も観察される。
乳房も腫脹し、落ち着きもなくなり、分娩1週間前くらいから食欲もなくなる
分娩は陣痛後、数十分から数時間で横臥・立位姿勢から羊膜につつまれた子鹿を胎盤と共に排出する。
母鹿は子鹿をなめはじめ、胎盤・羊膜をたべる。出血したまわりの血液をなめ、臭いや汚物を残さないようにする。
産まれたばかりは濡れて黒いが、母親がなめ続けることにより体毛が乾き、鹿の子模様が鮮やかになる。
分娩後、数十分から1時間くらいで仔ジカは立ちあがり、親ジカの初乳を飲みます。
哺乳期間は3ヶ月以上で採食は20日齢頃からみられる。
食性
奈良公園には広大なシバ地があり、シカはシバに強く依存している。その他ススキやイネ科植物などを食べて生活している。鹿せんべいはシカにとってはおやつです。 シカが食べない植物もあります。
<木本植物>
■高木:ナンキンハゼ、ジャケイバラ、イヌガシ、カゴノキ、イズセンリョウ、ナギ
■低木:アセビ、ヤブニッケイ、コガンピ、レンゲツツジ、クララ、クサギ
<草本植物>
■シダ類
オオバノイノモトソウ、ウラジロ、コバノイシカグマ、アライシダ、ベニシダ、イワヒメワラビ
■双子葉類
ヨウシュヤマゴボウ、マルミノヤマゴボウ、テンナンショウ、レモンエゴマ、マムシグサ、マイズルテンナンショウ、クリンソウ、クサイ、ナンバンギセル、ナガバヤブマオ、ダンドボロギク、マツカゼソウ、イアザミ、イヌコウジュ、ウラシマソウ
<ディアーライン(鹿摂食線)>
奈良公園の樹林を観察してみると、約2メートルの高さまで下枝がなく見通しがよくなっている景観がある。これはディアーライン(鹿摂食線)と呼ばれ、鹿が立ち上がり食べられる高さまでの草や木の葉を食べるためにできる。 そのため、不嗜好植物の群生地ではディアーラインは形成されない。
かわいいだけじゃない「奈良のシカ」
奈良公園ではシカのかわいらしい姿をよく目にします。
しかし、奈良のシカも野生動物です。
春は出産後のメスジカが我が子を守るため、秋はオスジカは発情期に入るため、気が荒くなっていて人に襲いかかることもあります。鹿に接する時は十分注意して下さい。
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